紙張りの方法
1:紙張りの前に
前もって主翼用、尾翼用、垂直尾翼用、胴体用に紙を切り出して置くと便利です。
大きさは図面にあわせて切って行きますが図面より片側2ミリ〜3ミリ位大き
く切っておく事が大切です。特に主翼の上面用はカンバーの分を考慮して切り出して下さい。
2:糊に付いて
ここで使う糊はUHUを推薦しておりますが、手に入らない場合にはやまと糊でも
構いません。やまと糊を使う場合は水で3倍位に薄めてから筆などを使って骨組み
に塗って行きます。また、木工ボンドを同じ様に3倍位に薄めて使っても良いで
しょう。糊が乾くまでに時間がかかるという欠点を除けばまったく問題は有りませ
ん。
3:紙を張る前に
*主翼、尾翼、垂直尾翼、胴体に歪みがないかをもう一度チェックして下さい。
もし歪みがありましたら作り直す事にします。歪みのある状態で紙を張ってしまい
ますと修正が出来なくなります。
*接着部分にデコボコが無いかもう一度チェックして下さい。もしデコボコがあり
ましたらサンディングして修正します。ここでのデコボコは紙張り後の皺の原因に
成ります。
4:主翼
主翼は中央部と翼端部を分けて張りますので中央部が上下で2枚、翼端部が4枚に成ります。
4-1:下側の中央部から張り初めます
前縁と後縁およびリブに糊を付け翼紙を張って下さい。前もって紙は少し大きめに
切ってありますのでバランスよく外側に2ミリ程はみだすように張りますがこのと
き皺の出ないように気お付けて下さい。(4-1図参照)
4-2:外側に2ミリ程はみだした部分に糊を付け上側の前縁と後縁に巻き込むように張
り合わせます。(4-2図参照
この巻き込みは乾燥後の収縮時に紙が剥がれない為のものです。
4-3:両方の翼端部下側を同様に張って下さい。この時も紙の巻き込みを忘れないよう
にして下さい。UHUを使って張る場合は4-3図の様に紙にも糊を付けます。
4-3図
4-4:中央部上側を同様に張りその後、両方の翼端部を張って行きます。この場合も紙
の巻き込みを忘れないようにして下さい。
4-5:霧吹き
糊が乾燥しましたら水で霧吹きを致します。
UHUを使用した場合約10分程度で霧吹きができますがその他の糊の場合は2時
間程度乾燥に時間がかかります。
4-6:固定
霧を吹いた状態で放置して置きますと乾燥後にねじれや歪みが出てきます。このね
じれや歪みは飛行に悪影響を与え、最悪の場合は墜落の原因にも成ります。
このねじれや歪みの出ないように固定の方法を記述いたします。
4-6-1
工作板の上に半乾き状態の主翼を置き上反角部分にあてがいをしてまち針で固定し
ます。この状態で乾燥させます。
5:胴体、尾翼、垂直尾翼
張り方は主翼と同様です。注意点としては端の部分の巻き込みを必ず行う事が肝要
です。
ここでは強いて記述いたしませんが主翼と同様に行って見ましょう。
勿論、接着部分のデコボコが無いようにサンディングをした後に紙張りから霧吹き
そして固定を行って下さい。
6:塗装について
ここでの塗装の目的は雨などの影響で紙のたるみを防ぐ為と若干の強度を付ける為
のもので、カラーリングを目的とはいたしません。
6-1:塗料と薄め液
塗料はクリアードープ(模型店で購入)またはクリアラッカーをシンナーで2倍〜
3倍に薄めて使います。
6-2:塗装は晴れた日に
雨の日やくもりの日に塗装をしますと塗料によけいな水分が混ざって塗装部分が白
く濁ってしまいとても見苦しくなってしまいます。
塗装は良く晴れた日に行って下さい。
6-3:塗り方
筆を使って塗って行きますが乾燥後にもう一度塗り最低2回程度塗って下さい。
この時も霧吹き後の固定の要領で半乾きの状態で固定して下さい。
7:組み立て
全ての部品が乾燥しましたら組み立てにはいります。
7-1:胴体に水平尾翼を接着します。水平尾翼が基準と成りますので傾きの無いように
きちんと接着して下さい。
7-2:垂直尾翼を水平尾翼に対し直角に成る様に接着します。
7-3:主翼を胴体に接着しますが、この際主翼に傾きが無いように水平尾翼と水平に接
着して下さい。
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直接関係有りませんがここでスケール機の色、模様の塗装について簡単に記述致します。
スケール機の場合、塗装による重量増加がとても問題になりますので出来るだけ軽い塗料を出来るだけ薄く塗装する(色が薄くなると云う意味ではない)ことが条件となってきます。そこでスケール機に一般的に使われている塗料と使い方を簡単に記述いたします。
* 多くのモデラーはプラカラー(油性)を使っています。水性は油性に比べ重く成りま すのであまり使用されておりません。
* シンナー等で2倍〜3倍に薄めてエアーブラシを使って塗装して行きます。
市販の色ラッカースプレーを使いますと大変に重たくなってしまいますので注意し
ましょう。
* 色塗りの前の作業として白色で下塗りを行います。殆どのカラーはそれを直接塗った 場合より白色で下塗りをした後に塗った方が鮮やかな本来の色を出す事ができます。
* 色を分けて塗る場合はマーキングテープ等を使う事により境界を奇麗にする事が出来
ます。この場合、塗料が塗装面についた時には乾燥している位に吐出量を絞り20
〜30センチ位はなして行う事が肝要です。
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